Home-for-All in Noto
能登みんなの家

 

Six unique HOme-for-All in the Noto Peninsula earthquake-stricken area

The earthquake that struck the Noto Peninsula in January 2024 caused extensive damage in the Okunoto region, and HOME-FOR-ALL is planning new “Home-for-All” houses that will not only provide a place of rest and relaxation for those affected by the disaster, but also provide a vision for Noto's future. The project of six “Home-for-All” houses are underway under the three guiding principles of “giving shape to the wishes of the local people”, “creating sustainable architecture,” and “passing on Noto's culture to the future”.

能登半島地震の被災地に個性豊かな6棟のみんなの家

2024年1月に能登半島で発生した地震は、奥能登地域に甚大な被害をもたらしました。HOME-FOR-ALLでは、被災した人々の憩いの場となるとともに、能登の将来のあり方を見据えたあたらしい「みんなの家」を計画しています。「地元の人の想いをかたちにする」「持続可能な自立した建築にする」「能登の文化を未来に継承する」という3つの指針のもと、6棟の「みんなの家」のプロジェクトが進行中です。

 
 

Home-for-All in Noroshi
狼煙のみんなの家

能登半島の最奥地で、道の駅と仮設住宅の隣接地。地元で愛される2本の桜の傍に計画。屋根はリサイクルした能登瓦、外壁は下見板貼りで、能登で親しまれてきた建築の諸要素を継承しながら未来に向けたみんなの家らしい建築を目指している。震災以前に地元住民が集っていた神社の仮宮や、集会所の機能をここに集約し、祭事や地域活動の拠点として、また人々が集う食堂や飲み屋にもなり、地元の人と狼煙に訪れる人が未来について語りあえるような心地よい場所をつくる。

運営: NPO法人奥能登日置らい
設計: クライン ダイサム アーキテクツ

Home-for-All in Hachigasaki
鉢ヶ崎のみんなの家

現在多くの仮設住宅が建設されているレジャー施設が集 まる地域、その一角にある珠洲ホースパークの敷地内に、 馬を通じて互いに心身をケアする空間とした、人々が集 まるきっかけとなる居場所を計画している。仮設住宅の 住民や地域住民、復興支援者や復旧工事に携わる方々な どが立ち寄れる食堂や、馬の様子を眺めながら学びに集 中できるワーキングスペース、こどもの遊び場にもなる 小上がり、屋外のシェアキッチンが点在し、その間を屋 根のある半屋外空間がつなぐ。オフグリッドを推進する 一般社団法人みんなの馬が運営する。

運営: 一般社団法人みんなの馬
設計: EIKA studio + o+h + 伊東豊雄建築設計事務所

Home-for-All in Ohtani
大谷のみんなの家

大谷町は外浦に面した能登半島のなかほどに位置する、 黒瓦のおだやかな町並みが印象的な海沿いの町である。 目的がなくてもみんながふらっと立ち寄れるような場 所、そして隣接する小中学校との連携も考え、様々な催 しや野菜の即売所等ができるような充実した半外部空間 が求められている。この地域に長く続いてきた歴史や文 化を次世代に継承し、さらに豊かなものにできるような みんなの家にしたいと考えている。

運営: NPO法人外浦の未来をつくる会
※法人設立準備中
設計: 近藤哲雄設計事務所


Home-for-All in Iida
飯田のみんなの家

商店街の中心部に計画。寺子屋や銭湯を運営する若手移 住者が主体となり、学びやまちづくりに取り組む団体が 運営。周辺のプレイヤーと連携しながら、「公園のよう なまち」としての復興をめざす拠点となる。建築はラフ な仕上げとし、運営しながら DIY などで発展させていく。 夜間にはぼんぼりのように周囲を照らし、まちのシンボ ルになる。

運営: NPO法人ガクソー
設計: PERSIMMON HILLS architects

Home-for-All in Fukami
深見のみんなの家

輪島市中心部から白米千枚田に続く国道 249 号沿いに、 7つの集落が広がる深見町は、農業・漁業・林業といっ た人々の生業と自然の均衡が生み出す、里山里海の風景 が美しい町である。地震や豪雨によって失われた風景を 再生するため、生業を創出し、豊かな生活文化を継承す る「竈と囲炉裏のある食堂」と「地域をケアする浴場」 を計画している。欅や橡の林業で栄えた集落の記憶を残 すために、解体家屋の古材の活用も検討している

運営: NPO法人紡ぎ組
設計: 式地香織建築設計事務所 + 松田彩加建築設計事務所

Home-for-All in Ukawa
鵜川 みんなの番屋

敷地は石川県能登町南部、漁業で栄えてきた鵜川町のまちの中心に位置する。鵜川町には約 300 世帯の人々が住んでいたが、 震災により 70 〜 80 世帯が仮設住宅に移ることを余儀なくされた。鵜川のみんなの家は、漁業というまちの生業に着目し、鵜 川町ならではのみんなの家とすべく、魚をテーマした食堂を通して再びみんなに開かれたコミュニティの場をつくっていきた いと考えている。震災を機に立ち上げた「まちづくり推進委員会」と建築家が一緒になって復興のシンボルをつくる。

運営: 一般社団法人能登を紡ぐ
※法人設立準備中
設計: 工藤浩平建築設計事務所
アドバイザー: 妹島和世


※本プロジェクトは日本財団の「みんなの憩いの場プロジェクト」の助成金を受けて進めています。狼煙は正式に採択され、工事がまもなく着工する見込みです。ほか5棟についても同様に申請が進められており、採択されれば 2026 年頃までのオープンが目標になります。