【リリース】「能登みんなの家」がはじまります! Home-for-All in Noto launched!

【リリース】「能登みんなの家」がはじまります! Home-for-All in Noto launched!

HOME-FOR-ALLでは、能登半島地震の被災地に、6棟の「みんなの家」を計画しています。「地元の人の想いをかたちにする」「持続可能な自立した建築にする」「能登の文化を未来に継承する」の3つの方針をたて、能登の人々に愛される場所づくりを目指します。

「能登みんなの家」がはじまります! Home-for-All in Noto launched!

今年1月に発生した「令和6年能登半島地震」は、奥能登を中心とする地域に甚大な被害しをもたらしました。10か月以上が経過し、復旧は段階的に進んでいるものの、地理的要因も影響し、さらに時間を要す見込みです。

そのような状況で、インフラに頼らず自らの力で復旧を行い日常生活を再開した方がいたり、廃材を利用した薪で銭湯を再開した若者がいたり、自宅の一角で仮設風呂を提供する住民もいました。ある集落では自主的に復興ビジョンを協議していたと聞きます。こうした人々のたくましさは、私たちに復興への希望を感じさせてくれるものでした。

HOME-FOR-ALLは地元の人々の力と想いを手がかりとして、被災者の憩いの場になるとともに、彼らの将来に寄り添う「能登みんなの家」プロジェクトをスタートしました。現在、珠洲市、輪島市、能登町の3市町において、計6棟の「みんなの家」の計画が進められ、設計者と運営者が一体となって検討を行っています。

そのうち「狼煙のみんなの家」(運営:NPO法人奥能登日置らい)が、日本財団が被災地支援のために立ち上げた「みんなの憩いの場プロジェクト」に採択され、工事がまもなく着工する見込みです。ほか5棟についても同様に申請が進められており、採択されれば2026年頃までのオープンが目標になります。

設計にあたっては、能登にふさわしい「みんなの家」のかたちとして、大きく3つの共通の指針をかかげています。

1.地元の人の想いをかたちにする
2.持続可能な自立した建築にする
3.能登の文化を未来に継承する

この活動を多くの方に知っていただくとともに、支援の輪が広がるよう、ご協力をお願い申し上げます。

●「能登みんなの家」の3つの指針

1.地元の人の思いをかたちにする

「みんなの家」を運営するのは、自身も被災者である有志の方々が集う団体です。今なお日常生活すらままならない状況のなかで、能登の未来をみすえた活動をはじめています。個性ある運営者のビジョンを設計に反映することで、その地域で中長期にわたって活用され、地元の人々の手で成長させていけるような柔軟な「みんなの家」を目指します。

例:馬と触れ合う場、漁業団体の活動の場、公園のようなまちづくり、囲炉裏やかまどのある食堂、大きなキッチン、お風呂、コワーキングスペース

2.持続可能な自立した建築にする

豊かな自然環境のなかに集落が点在する能登半島では、震災以前よりメガインフラに依存しない自給自足生活の土壌があります。能登における「みんなの家」は災害に強く、自然環境を味方につけるようなオフグリッドな施設計画とし、その価値を発信する場になることを目指します。またその地域独自のなりわいを担う拠点にもなることで、自立した運営体制をつくります。

例:コンポストトイレ、太陽光発電、井戸水の活用、薪の活用(薪ストーブ・薪風呂)、瓦による環境負荷低減

3.能登の文化を未来に継承する

能登ではそこで育まれてきた特色ある文化があり、地元の人々の多くはそれに誇りをもっています。被災によって建物は壊れ、産業も存続の危機に瀕していますが、「みんなの家」はそうした文化を後々に伝えていく場を目指します。建物に用いる材料の選定や、既存施設や地域活動との連携によって、個性豊かな「みんなの家」をつくります。建物の意匠や用いる素材、既存の施設の利用や連携、運営に反映させ、個性豊かなみんなの家を目指します。

例:救出した能登瓦の再利用、下見板貼り、番屋の保存活用、里山の食文化の継承

●「能登みんなの家」の計画概要

現在、珠洲市、輪島市、能登町に6棟の「みんなの家」が計画されています。

「能登みんなの家」建設予定地

1.狼煙のみんなの家

能登半島の最奥地で、道の駅と仮設住宅の隣接地。地元で愛される2本の桜の傍に計画。屋根はリサイクルした能登瓦、外壁は下見板貼りで、能登で親しまれてきた建築の諸要素を継承しながら未来に向けたみんなの家らしい建築を目指している。震災以前に地元住民が集っていた神社の仮宮や、集会所の機能をここに集約し、祭事や地域活動の拠点として、また人々が集う食堂や飲み屋にもなり、地元の人と狼煙に訪れる人が未来について語りあえるような心地よい場所をつくる。

【運営】NPO法人奥能登日置らい
【設計】クライン ダイサム アーキテクツ

©クライン ダイサム アーキテクツ

2.鉢ヶ崎のみんなの家

現在多くの仮設住宅が建設されているレジャー施設が集まる地域、その一角にある珠洲ホースパークの敷地内に、馬を通じて互いに心身をケアする空間とした、人々が集まるきっかけとなる居場所を計画している。仮設住宅の住民や地域住民、復興支援者や復旧工事に携わる方々などが立ち寄れる食堂や、馬の様子を眺めながら学びに集中できるワーキングスペース、こどもの遊び場にもなる小上がり、屋外のシェアキッチンが点在し、その間を屋根のある半屋外空間がつなぐ。オフグリッドを推進する一般社団法人みんなの馬が運営する。

運営:一般社団法人みんなの馬
設計:EIKA studio + o+h + 伊東豊雄建築設計事務所

©EIKA studio + o+h + 伊東豊雄建築設計事務所

3.大谷のみんなの家

大谷町は外浦に面した能登半島のなかほどに位置する、黒瓦のおだやかな町並みが印象的な海沿いの町である。目的がなくてもみんながふらっと立ち寄れるような場所、そして隣接する小中学校との連携も考え、様々な催しや野菜の即売所等ができるような充実した半外部空間が求められているます。この地域に長く続いてきた歴史や文化を次世代に継承し、さらに豊かなものにできるようなみんなの家にしたいと考えている。

運営:NPO法人外浦の未来をつくる会 ※法人設立準備中
設計:近藤哲雄建築設計事務所

©近藤哲雄建築設計事務所

4.飯田のみんなの家

商店街の中心部に計画。寺子屋や銭湯を運営する若手移住者が主体となり、学びやまちづくりに取り組む団体が運営。周辺のプレイヤーと連携しながら、「公園のようなまち」としての復興をめざす拠点となる。建築はラフな仕上げとし、運営しながらDIYなどで発展させていく。夜間にはぼんぼりのように周囲を照らし、まちのシンボルになる。

運営:NPO法人ガクソー
設計:パーシモンヒルズ・アーキテクツ

©パーシモンヒルズ・アーキテクツ

5.深見のみんなの家

輪島市中心部から白米千枚田に続く国道249号沿いに、7つの集落が広がる深見町は、農業・漁業・林業といった人々の生業と自然の均衡が生み出す、里山里海の風景が美しい町である。地震や豪雨によって失われた風景を再生するため、生業を創出し、豊かな生活文化を継承する「竈と囲炉裏のある食堂」と「地域をケアする浴場」を計画している。欅や橡の林業で栄えた集落の記憶を残すために、解体家屋の古材の活用も検討している。

運営者:NPO法人紡ぎ組
設計者:式地香織建築設計事務所+松田彩加建築設計事務所

©式地香織建築設計事務所+松田彩加建築設計事務所

6.鵜川 みんなの番屋

敷地は石川県能登町南部、漁業で栄えてきた鵜川町のまちの中心に位置する。鵜川町には約300世帯の人々が住んでいましたが、震災により70〜80世帯が仮設住宅に移ることを余儀なくされた。鵜川のみんなの家は、漁業というまちの生業に着目し、鵜川町ならではのみんなの家とすべく、魚をテーマした食堂を通して再びみんなに開かれたコミュニティの場をつくっていきたいと考えている。震災を機に立ち上げた「まちづくり推進委員会」と建築家が一緒になって復興のシンボルをつくる。

運営者:一般社団法人能登を紡ぐ ※法人設立準備中
設計者:工藤浩平建築設計事務所
アドバイザー:妹島和世

©工藤浩平建築設計事務所


●実施体制

●プロジェクトメンバー

-設計担当:
クライン ダイサム アーキテクツ(狼煙のみんなの家)
EIKA studio + o+h + 伊東豊雄建築設計事務所(鉢ヶ崎のみんなの家)
近藤哲雄建築設計事務所(大谷のみんなの家)
パーシモンヒルズ・アーキテクツ(飯田のみんなの家)
式地香織建築設計事務所+松田彩加建築設計事務所(深見のみんなの家)
工藤浩平建築設計事務所(鵜川のみんなの家)

-プロジェクトコーディネーター:吉川優子(クライン ダイサム アーキテクツ)
-運営コンサルタント:松村拓也

●連携自治体
珠洲市、輪島市、能登町

●連携団体
瓦バンク、能登復興建築人会議


●今後の動き

2024年8月~ 基本設計、実施設計、運営法人設立準備
2024年10月~ 狼煙町のみんなの家着工、ほか順次着工
2025年4月~ 運営準備、ワークショップ
2026年春頃~ 順次オープン

2024.3.1 JIA x HOME-FOR-ALL シンポジウムのお知らせ ONLINE TALK SESSION

2011年3月11日の東日本大震災から10年以上が経った現在、「みんなの家」は新しいフェーズに突入しています。今回はJIA神奈川の主催により、「みんなの家」に関わってきた若手建築家が集い、「これからの公共とは何か」を議論するシンポジウムが開催されます。

2024.2.7 レクチャー&座談会のお知らせ Online Talk Session

こちらのイベントは終了しました。
アーカイブ動画はこちらからご覧いただけます。


2/7(水)15:15より、神奈川県愛甲郡にある「春日台センターセンター」にて“福祉から考えるーみんなの家ってなんだろうー”というレクチャー及び座談会を開催します!

建築家 金野千恵(teco)さんと事業者の馬場拓也さんのお二人に、これまでの福祉施設からどのように「春日台センターセンター」が出来上がったのか、また竣工から数年が経ち、周辺地域やこの建築を訪れる人や利用者にどのような変化が訪れたのか、「開かれた」福祉とは具体的にどのようなものなのか、など様々な視点からお話を伺います。老人も、障がいのある人も子どもたちも分け隔てなくある建築の姿とは何か、ここに「これからのみんなの家」を探るヒントがあるように思います。これからの公共空間のあり方を模索する「みんなの家」のメンバーとともに、福祉とみんなの家の可能性を語り合います。


ぜひ皆さんもオンラインでこちらからご参加ください!

日時:2/7(水)15時15分〜17時00分
場所:春日台センターセンター
住所:〒242-0302 神奈川県愛甲郡愛川町春日台3丁目6−38 
レクチャー:みんなの家を通してこれからの公共のあり方を問う
金野千恵(teco)、馬場拓也(社会福祉法人愛川舜寿会) 
座談会参加者:伊東豊雄、古林豊彦、マーク・ダイサム、アストリッド・クライン、久山幸成、吉川優子、大西麻貴、百田有希、西尾圭悟、柳澤潤、松村拓也(以上HFA)アンドレア・ボッコ(スペシャルゲスト)
進行:柳澤潤、大西麻貴

2023.10.16 千鳥文化より座談会のお知らせ Online Talk Session

こちらのイベントは終了しました。
アーカイブ動画はこちらからご覧いただけます。


「自治空間の可能性」ーみんなの家ってなんだろうー

築60年の文化住宅を、地域を拠点とする建築家dot architectsが、オーナーとともに改修することで、人々が集い直す場として生まれ変わった千鳥文化。小さな子どもからお年寄りまで、提供する側とされる側の垣根を超えた空間を生み出しています。本イベントでは、千鳥文化の作り手・使い手であるdot architects家成俊勝さんに自身の活動についてレクチャー頂くとともに、千鳥文化の運営に関わる小西さんや、これからの公共空間のあり方を模索する「みんなの家」のメンバーとともに、自治空間の可能性を語り合いました。

日時:10/16(月)16時30分〜18時
場所:千鳥文化 ホール
住所:大阪府大阪市住之江区北加賀屋5-2-28
レクチャー:家成俊勝(dot architects) 
座談会参加者: 家成俊勝(dot architects)、小西小多郎(千鳥文化) 伊東豊雄、アストリッド・クライン、久山幸成、柳澤潤、近藤哲雄、岡野道子、松村拓也、西尾圭悟(HOME-FOR-ALL)
進行:大西麻貴、百田有希(HOME-FOR-ALL)

2023.5.1 アーカイブ映像を配信開始 - Archival Videos of Home-for-All will be released

2023年5月1日から毎月みんなの家のアーカイブ映像を配信します

東日本大震災の被災地で、伊東豊雄ら建築家によりつくられた16棟の「みんなの家」。
震災後から現在に至るまで、解体や移築、再利用などを経て、たくさんの思いや記憶がつまったみんなの家。
一つひとつのみんなの家に、それぞれの物語があります。
変わりゆくみんなの家の姿をどのようにアーカイブとして残すか、何度もHOME-FOR-ALLメンバーで話し合う中で、関わった方々に話を聞いて、よかったことも、そうではなかったことも包み隠さず届けられる映像にしようと決めました。

2年間に渡り、利用者、管理者、施工者、設計者などにインタビューをしながら各みんなの家のアーカイブ映像を制作しました。
こちらのWebサイトからもご覧いただけますが、公式Youtubeチャンネルに登録いただくと、毎回更新のお知らせが届きます。ぜひ登録の上ご覧ください。

2023.3.11 オンライントークイベント開催のお知らせ - Online Talk Session

「みんなの家」ってなんだろう?
「ムジナの庭」からこれからの公共の場を考える

1979年に伊東豊雄氏により設計された「小金井の家」を改修して生まれた「ムジナの庭」。

どんな生きづらさや背景を抱えていても、誰もがリスタートできる「いつでも帰れる家」のような場所でありたいとつくられた福祉施設は、東日本大震災以降、伊東氏を中心に様々な建築家が考えてきた「みんなの家」のあり方にどこかつながっています。

震災から12年が経った3月11日、「ムジナの庭」をきっかけに「みんなの家」としてのこれからの公共の場を考えていくトークイベントを開催することになりました。
以下URLよりお申し込みできますので、ぜひオンラインにてご参加ください。
https://homeforall-in-mujina.peatix.com/

<ゲスト>

伊東豊雄(建築家)

アストリッド・クライン(建築家)

岡野道子(建築家)

近藤哲雄(建築家)

森田眞希(地域の寄り合い所「また明日」)

北池智一郎(タウンキッチン)

鞍田愛希子(ムジナの庭)

<進行>

大西麻貴(建築家) 鞍田崇(ムジナの庭)

*「みんなの家(Home For All)」とは?

 http://www.home-for-all.org/

*「ムジナの庭」について

 https://www.atelier-michaux.com/

◉配信概要

日時|2023年3月11日(土) 14:00~16:00

場所|ムジナの庭よりオンライン配信します

   ※アーカイブ配信あり

参加費|1000円(オンラインチケット制)

お問合せ先|042-316-5677(ムジナの庭)

      mujina@atelier-michaux.com

陸前高田のみんなの家への寄付のお願い - asking your donation for Rikuzentakata house

2012年に伊東豊雄の呼びかけにより3人の建築家; 乾久美子、藤本壮介、平田晃久、および陸前高田市出身の写真家、畠山直哉の各氏が、地元の方々と話し合いながら設計し、建てられた岩手県陸前高田市の「みんなの家」は、ベネチア・ビエンナーレ国際建築展で設計過程を紹介した展示が金獅子賞を受けるなど、地元の人たちに親しまれるだけでなく、海外から訪れる人も多い場所でした。

2016年に土地のかさ上げ工事に伴い解体された後、平田さんを中心に、場所を陸前高田駅近くに移して再建。解体時に保管していた、津波の塩害で立ち枯れたスギを使った柱も再利用し、震災の記憶を受け継ぐモニュメントの役割も担い、地元の商店が営む総菜店を隣に新設し、気軽に立ち寄れる空間になっています。

再建にあたって、敷地の法的条件が変わったため、物見台と(上段)バルコニーについては、使用していた木デッキ材が使用不可となりました。ここをこれまでと同様に使うためには、新規に金属の床板を調達する必要があります。みんなの家にとって、物見台とバルコニーは、ここからまちの復興を眺めるための大事な場所であり、震災の記憶を留めるというモニュメントとしての役割も果たすうえでも、重要な要素となります。

しかし、新規に資材を調達するには、現在の再建費用ではまかなえず、一旦、床を貼らない状態での竣工となる予定です。物見台、及びバルコニーの床施工に必要な金額は約200万円を見越しております。
物見台とバルコニーの復活の為、皆様からのご支援・ご協力をお願い申し上げます。

個人の方は以下ボタンより寄付をお願い申し上げます。

法人の方はご寄付申込書を送付いたしますので、こちらをクリックの上ご連絡ください。

シンポジウムのご報告 - Report for the Symposium

提供: せんだいメディアテーク 撮影: 越後谷出

2022 年 1 月 23 日 (日) に、「みんなの家」の意義と可能性を改めて考えるため、東北と熊本、及びいくつかの「みんなの家」 をオンラインで結ぶシンポジウムを行いました。コロナ禍の中、2 度にわたる延期を経てこの日を 迎えましたが、 関係者はもちろんのこと、参加者の皆様のご協力をいただいて無事開催することができました。東日本大震災から10 年、熊本地震からは5 年が過ぎた今「みんなの家ってなんだろう」というテーマのもとに、被災者の憩いの場という当初の目的から住民達のコミュニティを再生する施設として生き続ける「みんなの家」を通して、これからの公共施設に求められる役割や可能性について、計 20 名のパネリストで議論をいたしました。

● アーカイブ動画配信

東北会場の1部と2部、熊本会場の2部はこちらからご覧いただけます。

● イベント概要

開催日時 : 2022 年 1 月 23 日 (日) 14:00 ~ 17:00
登壇者 ( 順不同 ):
[ 熊本 ] 曽我部昌史 ( 総合司会)、桂英昭、末廣香織、塚本由晴、岡野道子、内田文雄、西山英夫、千葉学、山室昌敬
[ 東北 ] 伊東豊雄、山本理顕、妹島和世、柳澤潤 、近藤哲雄、大西麻貴、百田有希、アストリッド ・ クライン、久山幸成 、マーク ・ ダイサム、古林豊彦
参加人数 :
[ 熊本 ] ホテル熊本テルサ 無観客
[ 東北 ] せんだいメディアテーク 60 名
[オンライン参加]
Zoomウェビナー: 221名 (登録者:341名)
東北 Youtube 視聴者数 : 最大 100 名 (視聴回数 781 回 - 2022/2/1 現在 )
熊本 Youtube 視聴者数 : 最大 87 名 (視聴回数 501 回 - 2022/2/1 現在 )

● シンポジウムの様子

シンポジウムの冒頭には、仙台市前市長の奥山恵美子 氏をお迎えし、伊東と対談を行いました。東日本大震災の発生から、みんなの家第一号の「宮城 野区のみんなの家」ができるまでの経緯とその後の東北、熊本にわたる活動の拡がりについて、お話をされました。 仙台市は、震災発生時、一刻も早い支援として被災さ れた方々へ画一的な仮設住宅を作る事しか考えていな かったが、 伊東をはじめとする建築家が、 人々が集える 場所を作りたいという事を提案してきたことに驚きを持つと 同時に、その被災者の声に寄り添った提案に共感し、協力をして下さったことや、熊本県もその思いに応え、資金面、資材面のサポートをして下さった事などの経緯を伺う ことができました。
また、住民の皆さんは、建築家、施工者、また多くの協力者” みんな” が、自分たちのために心を砕いて作ってくれたことに感 動し、みんなの家が、被災された方々の再出発の場所となっているという言葉を頂きました。みんなの家の原点とは何かといった事を再認識させられるお話でした。

提供: せんだいメディアテーク 撮影: 越後谷出

● 今後の活動にむけて

ご参加頂いた方々に、アンケートを送付いたしました。 (459 名送付 )

ご回答から、我々は今後の建築、とくに公共建築のあり方と、みんなの家がつくりだした「人々が自分の家 (庭 ・ 場所) だと 感じる建築」というテーマをどう結びつけるのかという問いかけを続けていかなければならない事、 その新しい公共建築へのメッセー ジをみんなの家の活動を通じて、皆様にお伝えし、地域のコミュニティの核となるような建築を作り出していくことが必要と考えてい ます。 新しいみんなの家を作りたいという伊東のメッセージに対し、 御協力したい旨の御連絡もいただいており、そういった方々とも協力をさせていただき、今後のみんなの家のあり方を引き続き検討し、活動をさせて頂きたく思っています。

一方で、時間の制約や登壇者の人数や参加会場の多さなどで、深い議論に至らなかったというご指摘も頂いており、今後の同 様なシンポジウム開催の際の参考意見とさせていただきたいと思います。

同時開催の展覧会の様子

● 主催・共催・協賛・後援

主催 : NPO法人 HOME-FOR-ALL、熊本県 ・ 熊本アートボリス建築展 2021 実行委員会

共催 : 仙台市、せんだいメディアテーク ( 公益財団法人仙台市市民文化事業団 )

協賛 : 株式会社大林組、株式会社オカムラ、鹿島建設株式会社、カリモク家具株式会社、北野建設株式会社、サッポロ不動産開発株式会社、株式会社シェルター、清水建設株式会社、株式会社総合資格、株式会社竹中工務店、田島ルーフィング株式会社、株式会社丹青社、株式会社 T ポイント ・ ジャパン、戸田建設株式会社東北支店、株式会社ニュースト、マナトレーディング株式会社

後援 : 熊本日日新聞社、西日本建設新聞社、NHK 熊本放送局、熊本放送、テレビ熊本、熊本県民テレビ、 熊本朝日放送、エフエム熊本、FM791、NHK 仙台放送局、TBC 東北放送、仙台放送、宮城テレビ放送、KHB 東日本放送、河北新報社、朝日新聞社仙台総局、読売新聞社東北総局、毎日新聞社仙台支局、産経新聞社東北総局、日本経済新聞社仙台支局